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2011年5月 4日 (水)

貢献と待遇

新三河物語〔上〕
新三河物語〔中〕
新三河物語〔下〕

家康の創業を支えた大久保一族を中心に書いた作品です。
桶狭間から元和偃武+αの期間の物語です。

著者は中国モノ多数の宮城谷昌光。

家康が天下を掌握してからの大久保家の不遇はわりと有名だと思うのですが、なぜそうなったのかという背景についてはあまり知りませんでした。
というか、名前は知っていてもどう活躍したのかもよく知らないという...。
不勉強ですいません。(^^;

ところで各巻が扱う期間を見てみると、ちょっと面白いです。

上巻: ~三河一向一揆
中巻: ~本能寺の変&信州平定
下巻: ~元和偃武+α

後に行くにしたがって扱う期間がどんどん長くなっていく(=駆け足になる)という...。
新聞連載だったそうなので、お尻が危なかったとか?(^^;

うがった見方をすれば、家康が大身になるにつれて大久保家の活躍が減っているとも言えますよね。
そりゃ大久保家から見れば本多正信は佞臣で家康は冷淡ということになるでしょうが、家康サイドから見た評価では「公平な査定のつもり」なのかもしれません。
織田家中でも豊臣家中でも新旧家臣の確執はあったわけで、身代が大きくなるにつれて避けられない問題ということなんでしょうか。

家康は名君には違いないけど、聖人君子ではない。
それを身内の視点から見るってのもなかなか面白いです。

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